March 30, 2006

住宅ローン返済計画

返済計画についての考え方

住宅購入における自己資金は、不動産本体(土地・建物)+取得のための費用(登記料、ローン費用、仲介手数料等々)に対して少なくとも20%〜30%を用意したほうがよいでしょう。
とは、金融機関の一般的な指針。
従来、公庫を初め、融資側には、原則価格の8割内融資(担保評価内が基本原則)という基本的貸し出しスタンスがあります。
もちろん、税込年収による年間返済割合とうものも融資条件に関わってきます。

物件の評価があり、基本的な2割の自己資金と年間支払いに見合う年収(返済財源)を総合的に判断して融資されるのです。

貸す側曰く
「大きな買い物である不動産を買うのに、多少は自己資金を用意しておくのは当然でしょう」
「よく考えてローンを組まなければ、生活が困窮する場合もありますよ。」

今風CMのように「返済は計画的に・・」ということなのです。

しかし、これはあくまで、貸す側の最低限のモラル的アドバイス。

さて、先ず価格(担保評価)の2割という基本的融資姿勢があるなかで、「但し」、場合によっては、諸費用約を除く100%全額融資、あるいはローン費用等、購入にかかる諸経費まで含んで融資を受けることができるのが住宅ローン。
この但し・・とは、借り入れ申込者の年収や、勤続年数であったり、給与振込等を借入先BKに設ける事、等々の条件付となり、その該当要件を充たすことで可能となります。

又、それら一定の条件をクリアすることにより、金利優遇も適用になったりするのです。

いわゆる優良申込者への段階的サービスということ。
さらに今では購入価格の全額+諸費用、リフォーム費用の同時申し込みもOKというのもあります。
又、「がん」と診断されただけで進行程度に関係なく診断給付金が支払われローン残高が0になる特約つきローンなんかもあったりして。

さて、2006年、日銀の量的緩和解除決定により、いよいよ巷にも不動産価格は、そしてローン金利はどうなるの?という懸念の声も出始めています。
いつもながら、その事を声高々に早速営業手法に組み入れているは、新築分譲等現場サイド。
「現在の金利は上昇傾向にあります。当然住宅ローン金利も上がり、支払い負担も増えます。返済比率によりお客様の借入限度額にも影響します。」と、早速、金利先高感からの駆け込み需要を狙います。

 

今では銀行の融資金利も1%台と、超低位で推移しながら長く続いてきたなか、すっかり消費者も低金利のぬるま湯に浸かりきっていました。

私がこの業界に入った1987年頃は、バブル前でも一般住宅流通は盛況な時で、銀行固定金利は6%台、公庫の基準金利が4%台で推移していたときです。

 

私がマンションを購入した時、確か公庫の基準金利が4.55%になったばかりで、銀行金利に比べ随分と割得を感じたものです。

その後バブル時期に急上昇した金利が、その終焉と共に金利は下降を始め、その後、民間金融機関はこの低金利下傾向に、融資リスクの少ない一般住宅ローンに力をいれ、先ずは借り換え顧客の取り込み促進をし、公庫等から銀行低金利への借り換えブームが起こったのです。
そしてその後も低金利傾向は進み、2001年には公庫の基準金利は2.55%へ。そして今日の1%台超低金利となっています。

しかし、これが今、日銀の量的緩和の発表とともに上昇傾向が予測されています。

私などは、業界に入り住宅ローンというものに接した当初の印象が強いのか、1988年当時は、住宅ローンは6%が普通でした。
その後、5%を切り4%台になるととても安く感じ、3%台はもうけもの、といった感がありました。

低金利になったといって銀行金利に借り換えしたものでも3%台後半だったのですから。

ところで、金融機関は、自行の貸し出しリスク軽減のために、低金利状況のときには変動金利あるいは、短期固定を勧めます。

 

同じく不動産販売関係者は、広告等でも、長短期的に金利をからめた顧客の支払い計画を見ることもなく、ただ目先の低金利を強調しユーザーへの取得促進を迫ります。
しかしながら、最もその支払額に注意し、長期に亘る間違いのない返済計画を考えなければならないのは、やはり消費者自身なのです。
個人的には、最低5%台後半に上昇振れしたとしても、十分に支払っていける計画を立てるべきではと考えます。

あまりに慎重過ぎるでしょうか。

■例えば、3000万の住宅ローンを固定金利3%、30年返済で組んだ場合、ボーナスなしの毎月べた払いだと、月々126,482円となります。

これが仮に市場の変化により金利が2%上昇したら・・
月々の支払いは、161,047円となり、毎月の家計は34,565円もUPすることになるのですね。
仮の固定計算だからまだしも。低金利で推移してきた昨今に組む、変動金利あるいは、3年、5年の短期固定によるものだと随分とこの先が不安になります。

やはりそこのところをきっちり捉えておかなければならないと思うのです。

Point

・『我が家の支払い限度額』の見極めが大切

・不動産価格全額融資(100%融資)、100%+諸費用融資、あるいは5年固定1.60 3年固定1.10%(例)等々の言葉にに惑わされない事。

なかには、平気で、オーバーローン(実取引価格以上のダミー契約書によるふかし融資)を勧める不動産業者もいます。

価格全額+諸費用含めた借り入れも可能ですといくらいわれようとも、それら融資条件をクリアし首尾よく借りる事ができたとしても、長期的な債務を背負うということ自分だということををしっかり頭に入れておくべきです。
例えば、2000万を金利3%、30年返済で借りると支払総額は、30,355,560円、1000万が利息。
3000万を同様な条件で借りると、支払総額は、45,533,520円で利息分は1550万。
つい元金だけに目がいきがちですが、なんとこれだけ多額の長期債務を持つことになるのです。
しかも、目先の金利で組むと、先々大きく変化する、この支払額の不安も長期に抱えることになります。
ましてや、これからは以前のように安定雇用と、段階的な所得増の確約もできません。
かぎりなく二極化方向となります。

なんか後ろ向きな考えに思われそうですが、ただ、将来における多少の生活の変化にも、できるだけリスクを回避する視点で、貸す側に提示されるままでなくローンの種別も選択し、我が家に合った返済計画を立てればよいのです。
であれば少々の市場変化にも動じない、十分楽しい我が家に成り得るのです。
そして又、自らに付加価値を与えるための自己投資も必要だと思うのです。

ローンに関してあくまで大切なのは、不動産購入者自身が、家計のその他ローンを含めた総支払い生活費用を把握し、尚且つ、将来における子供の成長等に合わせた我が家のライフプランの変化を捉えながら、『総収入』に対する我が家の支払い限度額をしっかり認識することが肝心だと思うのです。
そのような視点を持てば、「金利上昇傾向」・・といった雰囲気に流されての駆け込み購入といったこともないでしょう。
金利上昇傾向だからといって、性急にローンを組むより、多少待って自己資金を余分にいれた方が結果的には良い場合もあるわけですから。

でなければ、せっかく手に入れた夢のマイホームも手放さなくてなならないことにもなりえるのですから。
Point

・将来のライフプランの変化も見据えた、『我が家の支払い限度額』を知る。
・目先の低金利で返済計画を組まないこと。

・超低金利は永遠と続かない。

・先々まとまった収入予定があり、一括あるいは一部繰上げ返済が見込まれない限り固定金利を勧めます。
・そして、その固定金利を基にして返済計画を立てる事。

変動のない、支払額が読める『固定金利』は、我が家の生活設計のなかの不安を解消し安心感を生みます。高金利が長く続いているときでない限り、過去10年程度の金利動向を読みながら固定金利で組むことを勧めます。

 

Point

現在では、長期完全固定金利のフラット35(公庫買取型)という商品もあります。
保証料も不要な優れもの住宅ローン商品で、取扱い銀行により金利差はありますが、A行では平成183月融資実行金利は2.59%で、35年間の超超安心固定金利なのです。

これから金利上昇傾向により金利が上がったとしても、一考の価値があります。

一般銀行ローンについても是非この観点から、住宅ローンへの取り組みを考えられたらどうでしょう。


不動産購入には、希望物件・年齢年収等による借入れ時期・時点における家族事情・・等々複合的により判断されるものでもありますから、人それぞれに買い時というのがあるわけですが、自己資金、返済財源によほどの余裕でもない限り、やはり生活設計の土台をしっかりと見据えた返済計画を立てて欲しいと思うのです。

 

どうぞ、『我が家に合った』返済計画を立てて夢とゆとりのあるマイホーム計画を。

boss3881961 at 16:09 │Comments(1)TrackBack(0)

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by 邦平潤平    May 19, 2006 23:26
こんにちは!

ブログ拝見させていただきました。

少し前までは、日本でも
5%なんて、当たり前だったのですが、
今は低金利に慣れすぎているような気がしますね。

金利上昇に備えるべきという意見、同感です!

私も住宅ローン(返済)についての記事を
書きましたので
誠に勝手ながらTBさせていただきました。
ライブドアですけど、よろしければのぞいて
いただけると嬉しいです。
よろしくお願いします!

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔