August 03, 2005
耐震基準適合証明
平成17年度において、中古住宅の流通を促進する目的で、取得に関わる税の軽減措置(登録免許税、不動産産取得税、住宅ローン控除・・)適用対象の要件範囲が拡大され、※「新耐震基準」に適合する既存住宅が加えられることとなりましたが、この適用も、まだ現場では実際に稼動していないようなのです。
審査機関である建築士が証明する「耐震基準適合証明」によって、従来の要件であった築後年数(木造築後20年耐火構造25年)を問わないというもの。
これを超えたものに対しては、上記証明によって軽減適用になるというものです。
本年4月1日以後に取得する既存住宅に適用されます。
軽減措置の内、この「新耐震基準」に適用した場合の登録免許税手続見解について、法務局北九州支局に確認たところ、この事に関しては、まだ正式な該当条文が回ってきていないとのことでした。
その上部管轄である福岡法務局へ問い合わせしましたが、ここもまたしかり。
適用となる4月1日以降からすでに数ヶ月経過しているのに今だ、北九州でも、福岡においても改正部分に適合したケースの申請はなされてないらしいのです。
ただこれは、従来の軽減のための「住宅家屋証明」申請と同様に、固定資産税課にて、指定登録建築士による「耐震基準適合証明」を他の必要書類とともに提出して「既存住宅証明」をもらえばよいことなのです。
その後の不動産取得税軽減についても同じく、従来の要件書類+「適合証明」の提出となるのです。
但し、この証明書は不動産取得前2年内に証明されたものとなっています。
尚、不動産取得税の場合、やはり今年度改正において、昭和57年1月1日以降の住宅等については、新耐震基準に適合している住宅とみなす。となっています。
従って、現時点で築後23年の木造住宅は、適合証明不要ということになります。
しかし、鳴り物入りでスタートした長期低金利固定「フラット35」における「適合証明書」同様に、いざ適合するとなると、やはり恩恵を受けるための条件のハードルは案外高い。
(フラット35の場合でにマンションの場合には技術基準+長期修繕計画を重視した維持管理基準がある)
やっかいなのは、拡大されたという中住宅の範囲を、どれほどにこの「適合証明」によって実際に軽減措置が受けれるのか。これは現在のところ未知数。
実際に中古住宅の流通に有効寄与するかどうかは、これからの現場でのひとつひとつの判断と積み上げを見るしかありません。
特に、築年経過した中古となると、指定建築士及び検査機関等、審査して証明する側も経験不足であるのと、最低限の審査に着手するために必要な建築時図面(平面、筋かいがはいった図面、マンションでは設計図書等)もない場合が多く、実際になると、要件をクリアし耐震基準を満たすのは果たしてどれほどのものか。
よって、特に不動産業者にとっても、軽減措置を受けられるかどうかのものを、敢えて煩わしさを押さえて、顧客のためにそこまでアドバイスするかということも考えられます。
35年長期固定優遇金利の適用要件である「フラット35」の「適合証明」もしかり。
「フラット35」の場合は、確かにこの長期固定金利と初期ローン費用が少なくてすむ魅力はありますが、各金融機関の本音の部分での、フラットより自社低金利住宅ローン商品の積極的な展開と、先の適合証明の受けるための審査の煩雑さで、中古住宅市場においては、さほど伸びてはいないように思います。
しかしながら、我々不動産業者としては、取引内容を十分検討し、ユーザーのための最善を尽くすことが肝心なのです。
検査機関とは・・
フラット35と同じく、従来の公庫融資適格審査と同様の検査機関へ申請し、適合証明書を受ける。(全国業務区域検査機関8機関。一部地域業務区域検査機関93機関)
※中古住宅については、住宅金融公庫と協定を提携した(社)日本建築士事務所協会及び(社)日本建築士会連合会に登録された建築士も検査を実施していますので、公庫の場合のように、近くの登録建築士に依頼するのが簡単でしょう。
例えばフラット35のHP上で、近くの業者検索が可能です。
※但し、登録された建築士がこの手の業務に理解、あるいは精通しているかどうかは不明です。
以前に、公庫の適格物件証明の発行経験があるかどうか訊ねてみて判断するのも良いでしょう。
ちなみに手数料は4〜5万。
これも、物件資料の不足、あるいは戸建等で審査に労力を要する場合は若干費用も上がる可能性があります。
私の知る限り、現時点で周辺において証明書の発行はまだ皆無のようなので、未経験によるわずらわしさと、対手数料において案外面倒な審査なので、依頼を受託する業者は少ないかもしれません。
いずれにしても、申請物件の資料をできるだけ多く確認した上で、建築士に事前相談された方がよういでしょう。
不動産業者は、物件受託の時点から該当の可能性があれば、早めに適合証明が受けれるかどうか把握しておくべきでしょう。
物件の販促プラス要因に十分なりえるからです。

